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相続手続を司法書士に依頼すべきケースとは

相続

相続には弁護士や税理士、そして司法書士など複数の専門家に相談が必要な場合があります。

司法書士は、相続不動産の登記や相続に関するさまざまな法律事務に対応しています。

今回は相続における司法書士の業務範囲、依頼すべきケースについて紹介していきたいと思います。

相続における司法書士の業務範囲

司法書士は相続手続きの中で多くの手続きを担っており、主な業務は以下の通りです。

 

  • 相続人・相続財産調査
  • 相続放棄
  • 不動産の相続手続き
  • 遺産分割協議書の作成
  • 財産の生前対策

 

それぞれの業務内容について解説いたします。

相続人・相続財産調査

不動産の登記や遺産分割協議書の作成などの相続手続きを進めるには、正確な相続人や相続不動産の把握が必要となります。

亡くなった方の死亡から出生までの、戸籍謄本の収集から相続人の判別を個人で進めることはかなりの手間がかかります。

また、相続財産調査においても現在は預貯金や不動産だけでなく、銀行預金や株式、暗号資産などさまざまな財産が存在する可能性もあるため、調査が複雑になる可能性があります。

相続人、相続財産調査を行う時期は、法事や遺品整理などを行う時期と重なるケースが多いため、司法書士に依頼することで負担を軽減することができます。

相続放棄

相続放棄する場合には、被相続人(財産を残した人)が亡くなり、ご自身が相続することを知った時から原則3か月以内に手続きしなければなりません。

また、子どもなどの相続順位上位の者が相続放棄を行った場合、相続権は親や兄弟姉妹などの下位の者へと引き継がれます。

つまり被相続人の借金などを理由に相続放棄したときには、相続権を持つことのできる全員に相続放棄したことを伝えないと後々トラブルになる可能性があります。

司法書士に期限内に対応することはもちろん、希望があれば相続放棄によって相続人になる方の相続放棄も一括して依頼することができます。

不動産の相続手続き

不動産を相続した際には所有者の名義変更が必要となるため、相続登記をしなければなりません。

不動産の登記手続きは個人でも可能ですが、相続人全員の戸籍謄本や全員の印鑑証明、関係図が必要となり、専門知識がなければ難しい作業も多く存在します。

司法書士を利用すると、個人では難しい書類の準備と作成も不備なく進められます。

なお、2024年4月以降、相続登記が義務化され、原則として自己の相続開始を知ってから3年以内に相続登記を申請しなければならなくなりました。

違反すると罰則が課せられるため注意が必要です。

遺産分割協議書の作成

法定相続分での不動産相続は物理的に不動産を相続するのではなく、相続人間で共有する状態となり、手続きの煩雑化や相続人同士でのトラブルの原因となります。

相続人同士で協議を行い、柔軟に遺産分割をする最も一般的な手段となるのが遺産分割協議です。

遺産分割協議書には法務局や金融機関が求める必要な記載要件が存在するため、作成した協議書が不備により遺産分割協議をやり直す事態も起こりえます。

遺産分割協議書の作成に不安がある際には、司法書士であれば不備なく書類作成が可能です。

財産の生前対策

遺言書の作成や生前贈与など、相続のへの遺産分割時の手続き負担を軽減できます。

司法書士に相続を依頼すべきケース

相続に関する手続きは基本的に個人での手続きも可能ですが、とくに以下の状況においては司法書士に依頼することでスムーズな相続手続きが完了できます。

 

  • 手続きを長期間放置している
  • 相続人の数が多い
  • 相続した不動産の所在地が遠方にある

手続きを長期間放置している

不動産の相続登記は相続人全員で遺産分割協議に参加し、遺産分割を決定する必要があります。

長期間放置することで相続人の死亡により相続人が増加し続け、相続人の把握が困難となるリスクがあります。

また、相続登記に必要な住民票や戸籍附表の自治体での保存期間が過ぎてしまい、必要な書類が取得できない状況も起こるでしょう。

必要書類が手に入らない場合、代わりの書類の用意が必要です。

長期間手続きを放置したことで手続きが複雑化した場合、自力での解決は難しいため司法書士への依頼が有効となります

相続人の数が多い

遺産分割協議は相続人全員の参加が必要です。

相続人が多い場合、相続人全員の所在確認から連絡を個人で対応することは難しくなる可能性が高いでしょう。

司法書士であれば相続人の戸籍謄本の収集から連絡対応、遺産分割協議の作成や相続登記などを一括して対応することができます。

相続した不動産の所在地が遠方にある

登記手続きは不動産の所在地を管轄している法務局で行う必要があるため、不動産が遠方の場合は個人で相続すると負担が大きくなります。

郵送やオンラインでも手続きが可能となったため、管轄の法務局まで出向く必要は無くなりましたが、書類に不備があった際の補正手続きに時間を要する場合があります。

司法書士は遠方の不動産の相続登記にも対応可能であるため、相続不動産が遠方の場合にも司法書士への依頼を検討した方が良いでしょう。

まとめ

今回は司法書士が相続においてできることについて紹介していきました。

相続の手続きは、必要書類の収集や相続人の関係把握、相続登記などさまざまなことを同時並行してしなければなりません。

また、事案が複雑な場合、手続きに多くの時間を要するケースもあります。

このようなとき、専門知識を持つ司法書士に手続きを依頼することで、相続人の負担や、相続人同士のトラブル発生のリスクを軽減できる可能性があります。

そのための相続に関するお悩みがあるときには、司法書士に相談することを考えてみてください。